常用(日当)で動く現場の月末は、出面(でづら)の集計から始まります。カレンダーの書き込みや手帳のメモをかき集めて「今月は何人工だったか」を数え、応援に来てもらった職人の分も突き合わせる——この作業のための表が出面表(でづらひょう)です。

この記事では、そのままダウンロードして使える無料の出面表Excelテンプレート(Googleスプレッドシート対応・人工と金額の自動集計つき)を配布します。あわせて、記入例つきの書き方、半日(0.5人工)の数え方、手書きの表より楽に運用するコツをまとめました。

出面表とは——「誰が・どの日に・何人工」を数える表

出面(でづら)とは、現場に出た日の記録のことです。そして出面表は、縦に職人の名前、横に日付を並べて、誰が・どの日に・何人工働いたかをひと目で数えられるようにした月間の表を指します。読み方は「でづらひょう」です(地域によっては「でめん」とも読みます)。

常用の現場では報酬が「1人工あたりの単価 × 働いた人工数」で決まるため、出面表の合計がそのままお金の根拠になります。用途は大きく2つあります。

作業内容を書く作業日報や、労働時間管理のための出勤簿と違い、出面表は「人工を数える」ことに特化した表です。だからこそ、数え方(半日の扱いなど)を取引先とそろえておくことが何より重要になります。

無料Excelテンプレートのダウンロード

縦=名前(10人分)× 横=1〜31日のマトリクス型で、出た日のマスに1(半日は0.5)を書くだけで、各人の合計人工・金額(合計人工×単価)・日別の合計が自動計算されるテンプレートを作りました。無料・登録不要で、そのままダウンロードして使えます。自分ひとりの出面管理なら1行目だけ使えばOKです。

📥 出面表テンプレートをダウンロード(Excel・無料)

.xlsx形式(約13KB)。Excelのほか、Googleスプレッドシートにアップロードしても使えます(関数はSUMとIFのみ使用)。A4横向きの印刷設定済み。個人・自社の業務での利用は自由です。

テンプレートの中身は次の3シートです。

ご注意: 出面表は法令で様式が定められた書類ではなく、建設業の商慣行にもとづく管理表です。人工の数え方(半日=0.5など)・締め日・請求の書式は現場・取引先ごとの取り決めが優先されます。最初の月に確認しておきましょう。

書き方と記入例(1か月分)

内装の一人親方(佐藤さん)が、常用の田中さんと応援の鈴木さんを入れて1か月動いた場合の記入例です。テンプレートの「記入例」シートにも同じ内容が入っています。

記入欄記入例書き方のポイント
対象月2026年7月シート上部に月1回。シート名も「2026年7月」に変えておくと探しやすい
現場名・班名◯◯ビル内装工事現場が複数あるならメインの現場か班名を。細かく分けたい場合は現場ごとにシートをコピー
名前佐藤(自分)/田中/鈴木(応援)左端に1人1行。単価の違う現場が混ざる人は行を分ける(例: 佐藤(A現場)/佐藤(B現場))
日付のマス出た日に「1」、半日は「0.5」数字で書くのがポイント(○や✓だと自動集計できない)。休みの日は空欄のまま
単価(円/人工)25,000(佐藤)/23,000(田中)/22,000(鈴木)1人工あたりの金額。応援の支払い単価もここに書いておくと月末の精算が一度で終わる
合計人工・金額佐藤: 15人工 → 375,000円自動計算なので触らない。この数字がそのまま請求書の数量・金額の根拠になる

月末にやることは、右端の「合計人工」を読み上げるだけです。佐藤さんなら15人工×25,000円=375,000円——この数字を請求書の明細行に移せば請求書が書けます。請求書側の書き方(数量・単位「人工」・インボイスの記載事項)は別記事「人工(にんく)代の請求書の書き方【記入例つき】」で詳しく解説しています。

手書きより楽になる管理のコツ3つ

① 「その日のうちに1マス」を習慣にする

出面管理が破綻する一番の原因は「月末にまとめて思い出す」です。2週間前のどの日が半日だったかは、まず思い出せません。現場が終わったらその日のマスに1を書く——手帳でもスマホでも、この1動作を習慣にするだけで月末の集計が「数え直す作業」から「確認するだけ」に変わります。

② 数字で書く(○や正の字をやめる)

手書きの出面表は○や✓で付けることが多いですが、Excelでは1と0.5の数字で書くのがコツです。数字にしておけば合計は自動で出ますし、「半日が月に何回あったか」も後から一目で分かります。取引先の出面帳と数が合わないときの突き合わせも、日別のマスを見比べるだけです。

③ 単価の違う仕事は最初から行を分ける

同じ月に単価25,000円の現場と27,000円の現場が混ざることはよくあります。これを1行にまとめると、月末に「どの日がどっちの単価か」を分解する羽目になります。行を分けて記録しておけば、そのまま請求書の明細行(単価ごとに1行)に対応して、転記するだけになります。

よくある質問

Q1. 半日や早上がりの日はどう書けばいいですか?

半日の稼働は0.5人工として該当日のマスに0.5と書くのが一般的な慣行です。ただし端数の数え方——0.5刻みにするか、午後からの早上がりを1人工と扱うかなど——は現場や取引先によって違います。最初の請求の前に取り決めておくのが確実です。

Q2. Googleスプレッドシートでも使えますか?

使えます。関数はSUMとIFのみなので、Googleスプレッドシートにアップロードしてもそのまま自動集計が動きます。スマホのスプレッドシートアプリを使えば、現場の帰りに車の中で記入することもできます。

Q3. 出面表と作業日報・出勤簿は何が違うのですか?

出面表は「誰が・どの日に・何人工働いたか」を数えるための表で、人工代の請求・支払いの根拠になるものです。作業内容や進捗を書く作業日報、労働時間管理のための出勤簿とは目的が違います。人工で動く現場でお金に直結するのは出面表です。

Q4. 記入し終わった出面表は取っておく必要がありますか?

出面表は法令で様式や保存が定められた書類ではなく、商慣行にもとづく管理表です。ただし請求・支払いの根拠になるため、後から「数が合わない」となったときに突き合わせられるよう、請求書の控えとあわせて保管しておくことをおすすめします。

自分の出面は、記録から請求書まで自動でつながる「デヅラ帳」で

班や応援の出面管理には、この記事のテンプレートのような一覧表が向いています。一方、自分ひとりの出面については、もう一段楽な方法があります。毎日の記録がそのまま月末の人工請求書になる、無料Webツール「デヅラ帳」です。

班の出面はExcelの出面表で、自分の出面と請求書はデヅラ帳で——この組み合わせなら、月末の事務は「読み上げて確認するだけ」になります。

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